数ある秋田弁の中でも、難しいことで知られているのが「ねねね」かもしれませんね。
「ねねね」は以前「月曜から夜更かし」で紹介されたこともありましたが、秋田県民の僕ですら文字に書いてみると違和感を感じるほどです^^;
そこで今回は「ねねね」について分かりやすく徹底的に解説していきたいと思います。
「ねねね」について
「ね」一文字だけの場合
秋田弁で「ね」一文字だけの場合は『~が無い』という意味になります。
例えば「ボールペン持ってる?」と聞かれて「ね」と答えれば、「ボールペンは持っていない」と答えたことになるのです。
ただし、実際に「ね」一言だけで済ますかと言えばそうでもなく、「わりー(ごめん)ねーわ」のように答える方が多いですね。
もしくは「持ってね」。
これは標準語なら「持って下さいね」とお願いしている言い方ですが、「ボールペン持ってる?」と聞かれたあとに「持ってね」と言ったら、秋田弁では「持ってないよ」という意味になるのです。
違いとしては標準語の「持ってね」の場合は、最後の「ね」のイントネーションが上がりますが、秋田弁の「持ってね」のイントネーションは上がりません。
まぁ秋田県民なら「持ってね?」とお願いする時は、「持ってけれ」と言う方が多いと思いますけどね^^
「ねね」二文字の場合
秋田弁で「ねね」二文字の場合は『~が無いじゃん』という意味になります。
例えば「机の上にボールペンあったよ」と聞いて、実際に机の上を確認しにいったらボールペンが無かった。
こんな時に「ねね」というと「ボールペン無いじゃん」という意味になるのです。
また、ここでのポイントは一文字目の「ね」を強めに「ねね」と言うことで、イントネーションによっては意味が変わってくる場合もあるので要注意です。
「ねね」part2
イントネーションを「ねね」と一定で言った場合には、「寝ない」という意味を表します。
ですので「まだねねが?」『ねね』という会話は、「まだ寝ないの?」『まだ寝ない』という意味になります。
「ねねね」
秋田弁で「ねねね」三文字の場合は「寝ないじゃん(寝ようとしないじゃん)」という意味になります。
例えば友達数人で集まって宅飲みをしたとします。
そこで誰かが「たぶん明日しんどいよな」と言った時に、「だって、いつもねねね」と言ったら「だっていつも寝ようとしないじゃん」。
つまり、いつもみんなで集まって宅飲みをした時には、誰も寝ようとしないからこそ次の日がしんどくなるという意味になるのです。
また、この時のイントネーションは一文字目と二文字目を強めに「ねねね」。
これもイントネーションが変わると意味が変わってしまいますので、要注意です。
「ねねばね」
秋田弁で「ねねばね」というのは「寝なければいけない」という意味で、「~ねばね」というのが「~しなければいけない」という意味を表します。
ですので例えば「行がねばね」と言えば「行かなければいけない」、「言わねばね」と言えば「言わなければいけない」という意味です。
また「~さねばね」の場合は「さ」が「する」という意味で、「勉強さねばね」と言えば「勉強しなければいけない」、「仕事さねばね」と言えば「仕事しなければいけない」という意味になります。
「ねねね」part2
これはもしかすると僕の周りだけかもしれませんが…実際は「ねねばね」の「ば」を略して「寝ないといけない」ことを「ねねね」ということがよくあります^^;
そして、先にも書いたように「寝ないじゃん」を表す「ねねね」の場合は一文字目と二文字目を強めに言いますが、「寝ないといけない」を表す時のイントネーションは一定です。
まぁこれは会話の流れの中でも判断できますけどね。
また「~ねばね」の「ば」を略すことも多いので、「行がねね」は「行かなければいけない」、「勉強さねね」は「勉強しなければいけない」という意味になるのです。
「寝る」系を表す秋田弁一覧
ついでに「寝る」系を表す秋田弁をまとめておきますね。
- 「ねれ」⇒「寝なさい」もしくは「練りなさい」
- 「ねみぃ」⇒「眠い」
- 「ねふて」⇒「眠い」
- 「ねでぇ」⇒「寝たい」
- 「ねれね」⇒「眠れない」
- 「ねったー」⇒「たくさん寝た」もしくは「無い」
- 「ねでけれ」⇒「寝て下さい」
ただし、秋田県民の家に遊びに言った時「まずねまれ」と言われたら、「まず座われ」という意味なので気を付けて下さいね。
秋田弁で「ね」の使い方【まとめ】
最後に、今回の内容をまとめてお伝えしたいと思います。
※赤文字のイントネーションが強くなります。
- 「ね」⇒「~が無い」
- 「ねね」⇒「~が無いじゃん」
- 「ねね」⇒「寝ない」
- 「ねねね」⇒「寝ないじゃん(寝ようとしないじゃん)」
- 「ねねばね」⇒「寝なければいけない」
- 「ねねね」⇒「寝なければいけない」
おそらく秋田県民以外の方には、やはり難しかったと思います。
ただ、今回は一応難易度ウルトラCとお伝えしましたが、実は難しい秋田弁はまだまだあります^^;
なんてったって、僕も自分の父親が言っていることが分からない時があるくらいですからね(笑)
ちなみに、分かりやすい秋田弁はこちらで紹介していますので、ぜひ合わせて読んでみて下さい!
また、こちらではあの映画で使われていた秋田弁を徹底的に解説してみました!