さびしいとさみしい、寂しいと淋しいの違いと使い分け方

159.さびしいとさみしい、寂しいと淋しいの違いと使い分け方

9月も中旬に入り、最近は朝晩めっきり寒くなり、
なんとなくどこか切なくてセンチメンタルな気分になることがありますね。

さて、この場合の感情、”さびしい”でしょうか?”さみしい”でしょうか?
また漢字で書く時には、”寂しい”でしょうか?”淋しい”でしょうか?

今回は、それらの違いや使い分け方について書いていこうと思います。

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”さびしい”と”さみしい”の違いと使い分け方

”さびしい”のほうが古い?

さびしい”という言葉のもとになる「さぶし」「さびし」は、
鎌倉時代や平安時代の文献でも使われていたようです。

そして”さみしい”のもとになる「さみし」は、
江戸時代になってようやく使われるようになったと言われています。

つまり”さびしい”のほうが古い言葉であって、
”さみしい”は”さびしい”が転じてできた言葉と考えられますね。

”さみしい”のほうは使い方が限定される?

”さびしい”と”さみしい”の使い分けとしては、
特に明確な決まりはないようです。

ただし、実際には「ひっそりしている」という意味の場合には、
”さびしい”のほうが多く使われる傾向にあると言われています。

つまり、「友人が自宅に遊びに来て帰ったあと」の場合、
自分の感情を表すには”さびしい”と”さみしい”の両方が使われています。

しかし、部屋のひっそりとした状態を客観的に表すのであれば、
”さみしい”ではなく、”さびしい”のほうが適しているということになります。

なので、日本語の表現方法の一つとして、自分の感情を強調するために、
”さみしい”とあえて平仮名で書くやり方もあるようですよ。

似たような違いのある言葉

”さびしい”と”さみしい”のように転じている言葉は他にもいくつかあります。

目を閉じる時の「つぶる」と「つむる」。

これはどちらも漢字に変換すると「瞑る」という字が出てきますし、
今でも両方使われている言葉ですね。

また、火を焚いた時に出る「けぶり」と「けむり」。

これもどちらも漢字に変換すると「煙」という字が出てきますが、
古い「けぶり」ではなく、「けむり」のほうが一般的になっていると思います。

そして今回の”さびしい”と”さみしい”。

これはどちらも漢字では「寂しい」「淋しい」の両方が変換できますが、
次からは、この2つの漢字の違いについて書いていこうと思います。

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”寂しい”と”淋しい”

「寂しい=さびしい」「淋しい=さみしい」ではない

このように漢字と平仮名を並べると、
「寂しい=さびしい」「淋しい=さみしい」と勘違いしている方も多いようです。

しかし、”さびしい”と”さみしい”のどちらから変換しても、
”寂しい”と”淋しい”の両方が変換されるため、
この漢字と読みはどちらも正解ということになります。

”寂しい”のほうが一般的?

なんとなく”淋しい”よりも”寂しい”のほうが
一般的に感じる方が多いのではないでしょうか?

それもそのはずで、”寂しい”は常用漢字になっていますが、
”淋しい”は常用漢字ではないので、学校では教えてくれませんし、
テレビや雑誌などでも、目にする機会も少なくないのです。

しかし、ニュアンス的には”寂しい”は客観的で、
”淋しい”は情緒的な場合に使われることが多いようです。

つまり先の例で言えば、「友達が帰ったあと」は、
自分の感情は”淋しい”部屋がひっそりしているのは”寂しい”となります。

なので、「寂しい=さびしい」「淋しい=さみしい」というのは、
ニュアンス的には一緒であるとも言えるかもしれませんね。

しかし、「もしこの場合はどっちがいいんだ?」と悩んだ時には、
”寂しい”と書いて”さびしい”と読んでおけば、間違いはないでしょう。

最後に 秋田弁で寂しいは何て言う?

最後に、秋田弁で寂しいことを”へづね”と言います。

しかしこれも、客観的よりも情緒的な言葉なので、
「友達が帰ったあと」であれば、自分の感情としては言いますが、
部屋がひっそりした状態という意味では、あまり使いません。

どちらかと言えば、「寂しい」よりも「切ない」に近いですね。

また、”へづね”には「苦しい」や「辛い」という意味もあるので、
「久々に走ったらへづねっけ~」という使い方もされます。

なので、「寂しい」という意味で使う場合も、「心が苦しい」という感情で、
より強い意味合いが込められているとも言えます。

もし、秋田出身の方と話している時に「へづね」と言われたら、
前後の話から「寂しい」のか「苦しい」のか、判断して頂ければと思います。

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