僕たちに身近なサービスを調べてみると、「これってあの会社がやっていたの?」と驚くことがありますよね?
そこで今回は、実際に僕が知って驚いた多角化戦略をしていた企業の例をまとめて18個紹介したいと思います。
なお、今回は分かりやすいよう身近な名称で紹介するために子会社・グループ会社・関連会社という厳密な分け方はしていませんので、その辺はあまり気にせず気楽に読んでいただければ幸いです。
ネット関連企業の多角化戦略の例
ネット関連はサービス名で覚えることが多いですよね?
なので、実は有名企業の多角化戦略によるサービスというのがたくさんありますが、おそらく今後はもっと増えていくと思われます。
ライン(LINE)
今やメールに変わるサービスとして欠かせないライン(LINE)ですが、実はまとめサイト最大手「NAVER」の子会社です。
また、日本でもまだブログサービスなどで知られているライブドアは、現在LINEが運営しています。
過去には色々あったライブドアですが、おそらくあの当時は10年後の今も残っているとは誰も思わなかったでしょうね。
YouTube
動画共有でおなじみのYouTubeは、検索サービス最大手のGoogleが提供しているサービスです。
元々はPayPalの従業員だったチャド・ハーリー他2名が2005年に開始しましたが、その将来性を見込んだGoogleが2006年に買収して現在に至っています。
Googleのサービスは「Google~」という名前が付く事が多いんですが、YouTubeは数少ないGoogleの名前があまり表に出ていないサービスですね。
ヤフー(Yahoo)
日本ではGoogleと並んでユーザー数の多いヤフー(Yahoo)ですが、日本のヤフーはソフトバンクの子会社です。
ヤフーは元々アメリカの会社ですが、その日本法人を設立する時に、米ヤフーとソフトバンクが共同で出資し、ソフトバンクが筆頭株主となっています。
ソフトバンクは、大型の買収や出資が話題になることが多いですが、ヤフーの他にも携帯や野球でも大成功していますので、そういう話が出るたびに毎回ワクワクさせられますね。
まぁ、株主の方はハラハラしてしまうかもしれませんが(^^;)
グランブルファンタジー
最近は俳優の菅田将暉さんが出演しているCMでもよく見るスマホゲームのグランブルファンタジー(グラブル)は、サイバーエージェントの子会社であるCygamesが開発したゲームです。
そして、サイバーエージェントと言えば過去にはアメーバピグが大ヒットしましたし、アメブロは今も芸能人の方を中心に非常に人気が高いブログサービスです。
アメーバピグとグラブルが実は同じ会社だったと聞くと、ちょっと驚きますよね?
多角化戦略で異業種に参入している企業の例
多角化戦略の例では、やはり異業種に参入している企業に驚かされますね。
僕たちにとっては身近なサービス同士だからこそ、同じ企業だと知ると驚く7つの例を、今回は紹介させていただきます。
ジョイサウンド
カラオケでおなじみのジョイサウンドは、ミシンやプリンターを製造しているブラザー工業のグループ会社である株式会社エクシングのサービスです。
また、UGAも2009年にブラザーが運営元のBMBを買収しましたので、現在はエクシングのサービスです。
なので、今の通信カラオケ業界はDAMを運営する第一興商と、エクシングの2社による複占状態となっています。
ミスタードーナツ
ミスドでおなじみのミスタードーナツは1955年にアメリカで創業していますが、日本では1970年にダスキンがフランチャイズ展開を始めました。
掃除の会社が外食産業に参入しているというのも驚きですよね。
タワーレコード
タワーレコードも元々アメリカで創業し、日本にはフランチャイズで進出していますが、米国法人の経営不振などもあって、現在は米国資本との関係はないようです。
そして、日本のタワーレコードは何度か株主が変わっていますが、2012年からはNTTドコモが株式の過半数を取得して子会社化しています。
ニッセン
カタログ通販でおなじみのニッセンは、2014年にセブン&アイ・ホールディングスの子会社になっています。
ちなみに、ニッセンはセブンの子会社になる前は、ブラック無糖の缶コーヒーでおなじみのUCCが筆頭株主だったようなので、どちらかと言えばUCCのほうが意外に感じるかもしれませんね。
アスタリフト
松田聖子さんが出演するCMでおなじみの化粧品のアスタリフトは、最近また人気になっている「写ルンです」の富士フイルムが手掛けているブランドです。
フイルムメーカーが化粧品というのもかなり意外な感じですが、フイルムメーカーとして培ってきた技術があったからこそ、富士フイルムは化粧品の分野で大成功したようです。
そして、この富士フイルムの成功例を受けて、現在化粧品業界には異業種からの参入が非常に増えていると言われています。
ダヴ
シャンプーやボディーソープでおなじみのダヴはユニリーバのブランドですが、ユニリーバでは紅茶のリプトンもおなじみです。
なので、ダヴとリプトンが同じ会社の商品と聞くと、ちょっと意外ですよね。
ちなみにリプトンは、ペットボトルはサントリーが、紙パック入りは森永が製造しているようですよ。
PHP研究所
数多くの雑誌や文庫本を出版しているPHP研究所は、パナソニック創業者の松下幸之助さんが創業した出版社です。
「PHP」は「Peace and Happiness through Prosperity」(繁栄によって平和と幸福を)の略で、松下さんは倫理教育のために創設したようです。
ただしPHP研究所とパナソニックは、おそらく資本関係はないと思われますので、厳密には多角化戦略とは言えないかもしれません。
ちなみに、大ヒットした松岡修造さんの『まいにち、修造!』を出版しているのも、実はPHP研究所だったりします^^
ブランドの多角化戦略をしている外食チェーン企業の例
外食チェーンではメニューに系列店のブランドが紹介されており、その時初めて「え!これも一緒だったの?」と思う時がありますよね。
ここからは、そんなブランドの多角化戦略をしている外食チェーン企業の例をまとめて紹介したいと思います。
すき家
牛丼の「すき家」を運営している株式会社ゼンショーホールディングスが手掛けている主な外食チェーン。
ガスト
ファミレスの「ガスト」を運営している株式会社すかいらーくが手掛けている主な外食チェーン。
ロイヤルホスト
ファミレスの「ロイヤルホスト」を運営しているロイヤルホールディングス株式会社が手掛けている主な外食チェーン。
吉野家
牛丼の「吉野家」を運営している株式会社吉野家ホールディングスが手掛けている主な外食チェーン。
白木屋
居酒屋の「白木屋」を運営している株式会社モンテローザが手掛けている主な外食チェーン。
和民
居酒屋の「和民」を運営しているワタミ株式会社が手掛けている主な外食チェーン。
かっぱ寿司
回転ずしの「かっぱ寿司」を運営しているのはカッパ・クリエイト株式会社です。
そして、カッパ・クリエイト社の親会社である株式会社コロワイド傘下の各子会社が運営している主な外食チェーンがこちらです。
【株式会社コロワイドMD】
【株式会社アトム】
【株式会社レインズインターナショナル】
ケンタッキーフライドチキン
ファストフードの「ケンタッキーフライドチキン」を運営している日本KFCホールディングス株式会社では『ピザハット』も手掛けています。
まとめ
これまで僕は多角化戦略と聞くと、なんとなく失敗しそうでマイナスのイメージばかりを考えていました。
多角化戦略に成功してもあまりニュースになりませんが、撤退する時は大きく報道されますからね。
もちろん多角化戦略に失敗している企業がたくさんあるのは事実ですが、今回これだけたくさんの企業が成功している例をまとめてみたことで、むしろ今の時代は多角化をしないと生き残れない時代なのではないかと思いました。
今回は意外な多角化企業を紹介させていただきましたが、ソニーや楽天などは当たり前のように多角化戦略をしていますからね。
そしてこれから先、5年、10年と経つにつれて、「どんな会社がどんな意外なサービスを始めてくれているのか?」今から楽しみにしていきたいと思います。